「さあ、さ、今日からここが君の世界。ユメノセカイに連れてっておくれ・・・」
ロキュが長い爪の指先で、パチンと弾くと、
眠り花は、クィと花弁をすぼめ、その先から黄金に光る、ふさふさとした綿毛のような実を吐き出した。
「さあ、これが、ヒミツノモリの夢の実だ・・・。」
ロキュがアルピュの耳元に近づけると、アルピュの耳が、くわーと、大きく広がり、
まるでお腹を空かせた虎のように、ばくん、と食べてしまった。 「さあ、さあ、さあ出発だっ!」
ロキュは勢いよく、そう言って、アルピュの頭に魔法のシルクハットをポンと置くと、
シルクハットのつばが、大きく、大きく、大きく膨れ上がり、瞬く間に、
それは、奇妙で歪な飛行船もどきとなって、アルピュとロキュを包み込み、
ぐる、ぐる、ぐると高速回転の渦巻きとなって、ヒューッと弾け飛んだ。
暗黒の渦巻き、それは夢に続く長い、長い、長い回廊。
心の深海の底で、かすかな吐息が、悲鳴に変わるとき。
ロキュが長い爪の指先で、パチンと弾くと、
眠り花は、クィと花弁をすぼめ、その先から黄金に光る、ふさふさとした綿毛のような実を吐き出した。
「さあ、これが、ヒミツノモリの夢の実だ・・・。」
ロキュがアルピュの耳元に近づけると、アルピュの耳が、くわーと、大きく広がり、
まるでお腹を空かせた虎のように、ばくん、と食べてしまった。 「さあ、さあ、さあ出発だっ!」
ロキュは勢いよく、そう言って、アルピュの頭に魔法のシルクハットをポンと置くと、
シルクハットのつばが、大きく、大きく、大きく膨れ上がり、瞬く間に、
それは、奇妙で歪な飛行船もどきとなって、アルピュとロキュを包み込み、
ぐる、ぐる、ぐると高速回転の渦巻きとなって、ヒューッと弾け飛んだ。
暗黒の渦巻き、それは夢に続く長い、長い、長い回廊。
心の深海の底で、かすかな吐息が、悲鳴に変わるとき。